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2016.02.20 海外留学生の就職活動スケジュール2016年 面接試験6月解禁
2016年3月卒業の大学生の就職活動は就活期間を短縮し、大学での勉強時間の確保を目的として、学生に対する企業の広報活動を大学3年の2014年12月から2015年3月に遅らせ、また、面接開始を大学4年の2015年4月から2015年8月に遅らせていました。背景は政府（文科省）と大学の要請を受け、東証一部上場企業が中心の経団連と中小企業を束ねる日本商工会議所が検討し、2016年3月卒業の採用試験では面接開始（選考）について、従来の4月開始から8月開始へ4カ月遅らせるルールを導入しました。しかし、外資やＩＴ企業などでこの解禁を守らず、4月から面接を開始する企業が相次ぎ、結果的に就活期間が長期化するなどの問題が生じていました。また2016年2月に リクルートキャリア（東京）が行った、企業に対する採用活動アンケートの結果をまとめた「就職白書2016」によりますと、70．8％の企業が経団連が定めた8月の選考開始の解禁前に面接を行っていたと回答しています。2015年11月20日に文科省と国公私立大でつくる就職問題懇談会が2017年3月卒業の採用選考の解禁時期に関し、8月から6月に前倒しする経団連の意向を受け入れました。この結果2017年3月卒業学生の企業の広報活動は2016年3月開始面接選考は2016年6月開始となりました。4月や5月だと会社説明会から選考までの期間が短く、7月だと期末試験と重なるという理由です。経団連は海外留学から帰国した大学・大学院生を秋などに別枠で採用している大手企業に対して、その旨を来年の募集要項などに明記するように求める方針を固めました。海外に留学した学生は7月に帰国するケースが多く、政府や大学からは「6月にすると就職活動に出遅れる」との懸念が出ています。経団連は大企業に「留学枠」の明記を求めることで、こうした不安に配慮する予定です。2017年3月卒業学生から選考開始時期が図のように6月開始になりました。
欧米の多くの大学の卒業は5月～6月になります。オーストラリアの大学も同様に6月に卒業となります。多くの大学では卒業式は授業が終了して直ぐではなく、しばらくしてから挙行されます。卒業式は大学・学部によってバラバラで留学生の中には式には出席せず帰国してしまう人もいます。(一部の大学では留学生向けの卒業式を授業終了後、直ぐに行うところもあります。）就職活動をする上では単位は取得しているわけですから、式の出席は影響ないと思いますが、企業へ提出する卒業証明書が遅れるので理由を説明して了承してもらう必要があります。就職活動は授業終了の時期や卒業式のスケジュールを考えて行うことがポイントになります。大学・TAFE・専門学校の一般的な1年間のスケジュールは以下のターム表を参考にしてください。
以前は文部省の通達である『就職協定』というものが大学生の就職活動時期を決めていましたが、1997年から日本経済団体連合会（経団連）が『倫理憲章』というものを決め、大学生の就職活動時期をのガイドラインを示しています。（毎年変わる恐れがあります）経団連のHPはこちらです。https://www.keidanren.or.jp/journal/times/2013/0718_04.html倫理憲章では海外留学生の帰国後の就職活動に対応するために、企業に対して、多様な選考採用機会を提供するよう求めています。また、倫理憲章にも『開始時期に関する規定は、日本国内の大学・大学院等に在籍する学生を対象とするものとする。』と記載されています。経団連のHPはこちらです。http://www.keidanren.or.jp/policy/2011/015.html留学生の皆さんは、ガイドラインに縛られることなく活動を行っても良いのです。実際に企業の方も海外留学生はガイドラインの対象外と考え、留学帰国生に期待されています。2015年3月の卒業生は、国内組が3年次の12月から活動を行っていましたので、留学生は7ヶ月ほど遅れてスタートするため大変不利でした。授業を休み一時帰国したり、留年したりしなければなりませんでした。2016年3月の卒業生は、広報活動開始時期が3ヶ月、選考開始時期が4ヶ月後ろにシフトされたため活動しやすくなり、留学生にとっては大変有利になりました。大手の優良企業は春採用で9割ほどを採用し、残り1割ほどを秋採用にしているようですので、春採用の枠に入らないと不利になります。然しながら、日本の大学に籍を置き、短期の留学を行っている学生にとっては、帰国後のスケジュールが就職活動と卒業のための勉強とが重なりきつくなるようです。2017年3月の卒業生にとっては、活動時期が早まり少し不利になってしまいましたが海外留学生はガイドラインの対象外であることを活かして下さい。 (2016.02.20)
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